さて、おおまかな方針が決定したところで、カナダへの願書提出の準備です。
息子は日本の公立高校の受験勉強を頑張りつつ、その友人たちには留学の選択肢を伏せたまま、私たちは留学に向けての準備を進めていきました。
息子の希望する地区の、この年の願書受付開始日は10月15日。
人気のある高校は願書受付とほぼ同時に定員が埋まってしまうとのこと。このことから、受付開始当日に提出できるよう、準備を進めることになりました。
通っている中学校で用意してもらうべき書類
まずは中学校へ依頼すべき書類の準備です。
出願に向けては多くの書類が必要ですが、中には、現在通っている中学校へ依頼して発行してもらわなければならない書類もあるのです。
息子の通う中学校では、三者面談期間を終え、私立の出願準備が始まっていました。
ただでさえ忙しいこの時期、海外の学校向けという異例ケースの書類を依頼するにあたっては、少々心苦しいところではありますが、そうも言っていられません。けれど余裕を持ったスケジュールで中学校に依頼をする必要がありました。
願書提出のためには、在籍している中学校の成績証明書と校長による推薦書が必要です。
中学校の成績証明書
中学1年生~中学3年生の2学期までの通知表の成績、いわゆる「内申点」と呼ばれるものが一覧となった成績証明書。
私たちの地域では、9教科×5段階評価の45点満点で、受験期になると早々に学校から本人に提示されます。
さらにボランティアや委員会活動、部活動などで加点されることもあり、この合計点を願書提出時までにいかにアップしていけるかが、日本の高校受験のキモになっています。
カナダの公立高校では、日本での成績が最低オール3程度、つまり平均以上の成績をとれていれば何とかなるとのことで、ハードルはあまり高くはないといえるかもしれません。
中学校校長の推薦書
校長先生のサインが入った英文での推薦書も必要です。
地域の普通の公立中学校では、レアな進学選択ともいえる高校留学。
異例のケースをお願いするにあたり校長先生にご挨拶に伺いましたが、過去に英語の教師だった経歴を持つ校長先生、にこやかに承諾してくださいました。
また、推薦書を書くにあたり息子との面談をセッティングしていただき、ここでも力強く励ましの言葉をかけてくれたとのこと。
出来上がった推薦書には「彼ならきっと日本とカナダの橋渡し的な存在となってくれることでしょう」と嬉しい言葉が書かれていました。
学校の協力が必要な書類も
中学校で発行してもらう書類のほかに、英語の先生に協力していただいたものもありました。
英文エッセイ
なぜ留学を決めたのか、なぜカナダに決めたのか、なぜこの高校を選択したのか。自分の興味関心や趣味、留学した後はどんなことをしたいか。そんな内容を日本語で作文したあと、決して翻訳ソフトを使わずに自分で書きました。
今の時代、AIを利用してパパっと済ませてしまいたいところですが、やはりAIを使用した作文はバレバレなんですって。単語はネットで調べたものの、きちんと自分の言葉で、中学校までに習った文法を駆使してエッセイを完成させました。
エッセイにはMicrosoftWordを使用しました。中学校ではパソコンの授業はあったもののchromeを使用していたため、初めて使うWordの操作にはかなり難航。
英語の文章は両端揃えで書くとか、改行のタイミング、行間の取り方など、親の私も知らないことも多く、ここでは中学校の英語の先生に本当にお世話になりました。
A4用紙1枚に500字程度でまとめたものを英語の先生に最終的なチェックをしていただき、OKをもらった後で無事に完成できました。