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留学に必須な就学ビザ(学生ビザ)申請

合格通知からの学費支払い、後見人書類の作成を済ませたところで、次のステップは学生ビザの申請です。

目次

学生ビザ申請に必要な書類

留学をするにあたって一番重要な手続きと言っても過言ではない、就学許可証(STUDY PERMIT)。いわゆる就学ビザ、学生ビザと呼ばれるものです。

こちらもすべて代理申請をお願いしたので、申請書類作成料を含む手数料は59,400円かかりました。

ただし、これはあくまでも申請までの費用。ビザの取得や入国の保証をするものではありません。ビザが取得できるかどうかはカナダ大使館や領事館の判断。入国できるかどうかはカナダの入国審査官の判断です。

まずはビザを取得するための書類を、慎重に用意しなければなりませんでした。

質問書

就学ビザは、カナダ移民法に適合するかどうかの審査に通らなければ取得できません。

そのための質問書は、気を抜けないような質問がずらり。「学習が目的」であることが明らかでない学生は、受け入れてもらえないのです。

氏名、住所や国籍などの基本事項から、学歴や身体的な状態などなど、多くの質問がありました。

  • 氏名住所、国籍、連絡先、パスポート記載事項などの基本情報
  • カナダで通う予定の学校の情報や取得する予定のコース、その支払者の情報
  • 高校卒業以降の学歴(息子の場合は該当しません)
  • 現在通っている学校の名称、所在地、在学期間などの情報
  • 自分や家族の健康状態や、精神疾患有無、障害有無
  • 過去のカナダでのビザ取得状況(申請却下や強制送還されたことがあるかなど)
  • 犯罪歴や軍事組織への所属歴、情報機関の職歴有無など

預金残高証明書(英文)

日本円にして、330万円以上の預金残高の英文証明書を求められました。カナダでの生活において、予期せぬ出費に備えられるか、なども考慮に入っているようです。

これはこの金額が拘束されるわけではもちろんありません。大学費用としてこつこつ貯めていたものなど、あちこちから少しずつかき集めてひとつの口座にまとめ、何とか工面しました。

余談ですが、今回は郵便局の口座を利用したのですが、都内某郵便局で英文での残高証明書を依頼したところ、ご担当いただいた方にこんな質問をされました。

郵便局担当さん

個人的なお伺いなんですが・・・
英文の残高証明って、いったい何に使うんですか?

子の留学で学生ビザを申請するにあたり必要だと説明しましたが、どうやら英文の残高証明書発行は、あまり一般的な依頼ではないようです。

英文エッセイ

高校への願書提出でも提出した英文エッセイですが、ここではさらに深堀りした内容で書き直しています。この内容によっては大使館の審査官の心証が変わるとかなんとか。

できるだけ数字や固有名詞を使用して具体性のある文章を心がけてほしいと言われました。

  • 留学の目的(なぜカナダを選んだか、なぜ留学をしたいのかなど)
  • 留学のプラン(留学先学校名、TOEFLやTOEIC等の目標スコア)
  • 帰国後の予定
  • 中退歴のある場合、その理由やそれが留学にどのようにつながるかなど

ここで注意しなければならないことは「審査官に確実に帰国する確証を与える文章」にすること。「学校を卒業したあとは、カナダで働きたいです」などと書くのは、たとえその気があったとしてもNGだそう。

帰国後には日本でこのような勉強をしたい、日本での進路に留学をこのように活かしていきたい、などを明記するのが望ましいそうです。

電子渡航認証(eTA)

日本はカナダ入国ビザが免除されているため、日本国籍の渡航者は「eTA」と呼ばれる電子渡航認証(Electronic Travel Authorization)の取得が2016年から必須になりました。

eTAはパスポートに電子的にリンクされ、パスポートの有効期限内であればeTA取得日から5年間有効です。高校留学中は一度の取得で済むことになります。

取得は比較的簡単で、個人でもeTAの公式サイトより申請ができます。手数料は、7CAD。高額と言える金額でもありません。

ですが「電子的にリンクされる」と言われてもピンと来ず、もし失敗して取得できていなかったら・・・と不安ばかりが先行し、登録代行を留学エージェントに依頼することにしました。

本来7CAD(2025年5月現在、約750円)で済むところ、代行手数料込みで5,500円。やや痛い出費ではありますが、いろいろ調べたり確認したりする手間や、不安を払拭できたりといったメリットを優先させました。

ようやく学生ビザの申請、そしてバイオメトリクス登録

上記書類のほかに以下の書類を揃え、ようやく学生ビザの申請です。

  • 在学中の日本の学校からの最終成績証明書・出席記録
  • 未成年のため日本の保護者である私たちの同意書
  • 英語翻訳された戸籍謄本(翻訳料が1万円ほどかかりました)
  • カナダで通う予定の学校の入学許可書コピー

さらにビザ申請の一環として、バイオメトリクスと呼ばれる個人識別情報(顔写真と指紋)登録が必要となります。

こちらは顔写真と指紋を登録するため、本人がビザセンターへ出向く必要があります。

このバイオメトリクス登録が完了次第、提出した申請書類をもとに、カナダ移民局でのビザ審査が正式に開始されるそうです。

バイオメトリクス登録に行った時の記事はこちらから。

また、審査の過程の中で、追加書類提出や個人面接、健康診断が必要なことも。

それでも最終的に就学許可証が発給されれば問題ないですが、書類不備による差戻しや、審査の結果却下されることも少なからずあるとか。そのせいで予定していた渡航日に間に合わず、予定の変更を余儀なくされる方もいるそうです。

日本と違い、そのあたりの忖度は一切ないとのことでした。

ようやく、学生ビザの申請が完了です。

関東でも雪が積もった、2月の終わりのことでした。

はじましての方はこちらから。
時系列で順を追って記事を読むことができます。

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