地元公立中学校で部活に励み、友達とゲームで遊び、塾に通う、どこにでもいる中学3年生。
親の私たちも、本人でさえ、このまま地元の高校を受験して自転車で通える範囲の公立高校への進学を漠然と考えていました。
そんな我が家の息子が、留学を決意したきっかけがありました。
中学3年生の夏。志望校を決めるため進学フェアへ
中学3年生に進級したころには、留学の「り」の字もなかった我が家。
でもそろそろ進学すべき高校を決定すべきころだよね、と、中学校でたくさんもらってきたパンフレットの中から、夏休みに千葉県の幕張メッセで毎年開催されている「首都圏進学フェア」に行ってみることに。
この進学フェアは、首都圏の受験生にはおなじみの会場模試「Sもぎ」を実施する会社が企画・運営していて、首都圏のほとんどの高校が参加する、大規模な進学相談会。それぞれの高校の先生に個別に質問したり、話を聞けたりします。

こんな感じで高校ごとにブースが作られていて、大賑わいです。
なぜ進学フェアに行ったの?と聞かれたら、答えはただ一つ。
「たくさんの高校が集まっていて、一度で済むから!」
そう。めんどくさがりな息子と私たちは、あちこちの高校に足を運ぶのが面倒だったんです。
そして私立高校と公立高校、5校程度の学校の先生から直接話を聞き、ある程度の志望校を取りまとめて帰宅しようとしたタイミングで、「それ」を見つけました。
留学エージェントとの出会い
「それ」は、きれいな海外の風景写真をバックに2人ほどの担当者とパンフレットが置いてあるだけの、小ぢんまりとしたブース。それが留学エージェント「B」でした。
私の中で留学というものは、大学生が学校を数か月単位で休学して行く語学留学とか、日本の高校に通う高校生が夏休みに短期で行くとか、交換留学制度を利用して1年間行くとか、そういったイメージ。
「なんでここに?」と興味を持った私はパンフレットをもらい、そこで初めて「高校卒業を目的とした留学」という存在を知ったのです。
英会話教室に通っていた息子
「英語教育」というと少し大げさですが、実は幼少期から息子を英会話教室に通わせていました。
といっても、特に強いこだわりがあったわけでも、英才教育を目指していたわけでもありません。
私たちの親世代も「英語は誰でも話せるのが当たり前の時代になる」と言われて育ってきましたが、実際まわりで英語をネイティブレベルに話せる人ってそうそういない。でも明らかに、日本を闊歩する外国人の姿は増えているし、海外旅行も日常風景。だけど私は英語が話せない。海外旅行に行くたびに英語が話せたらいいなぁと思うけど、口から出てくるのはほんの片言イングリッシュ。
英語を話せた方が確実に世界を広げることもできるし、これからはグローバルな視野をもつべきだよなぁ・・・なんて漠然と考えていた矢先、幼稚園のママ友から、幼児を対象にした英会話スクールに誘われました。
早速体験に行くと、本人も楽しそうだし、小学校からの英語も始まるから多少は役に立つかもしれないし、何より子供がレッスン中のママ友同士のおしゃべりは楽しい!
そんな軽い気持ちでスタートした英会話スクールでしたが、幼稚園を卒園しても、小学校を卒業しても、なんだかずるずると辞めどきを逸して、気づいたら高校受験期まで週一回のスクール通いは続いていました。
その英会話スクールは、隔週で外国人講師がレッスンを担当し、その時間中はすべて英語。そのおかげか、週一回ではありましたが、その後も外国人に接することや英語に関する拒否反応が出たりすることはありませんでした。
というわけで、長く続けていただけあって、英語力に関しては自他ともに「得意科目です」と認めるレベルではあった息子。
進学フェアの帰り道「留学なんて選択肢もあるんだね~」「それいいじゃん!」なんて冗談とも本気ともつかない話をしながら帰宅しました。
その時は、まさか実現に向けて動き出すとは全く思わずに・・・