「留学」を選択肢のひとつとしたことで、本格的にエージェントを決定することにしました。
息子にはひとまず公立高校合格にむけて受験勉強に専念してもらうとして、ここからは親の出番です。
「留学」をするにあたり一番重要な決定、エージェント
留学を進路の選択肢にいれるきっかけとなった留学エージェント「B」。ネットでも本屋でも思うように情報が見つからず、下調べをほとんどしないまま訪ねた私たちにも丁寧にいろいろなことを教えてくれました。
ただ、簡単な見積もりを取ってもらったものの、やはり1社で決めるのは不安が残るため、他のエージェントにも話を聞いてみることにしました。
留学エージェントは、留学前の相談から現地でのサポートなど、知識のない私たちにとっては全てをゆだねることになる大切な存在です。最低3年間、これから長いお付き合いになるため、しっかりと選ぶ必要があります。
留学エージェントによってサポートの内容は多少異なりますが、おもなサポートはざっとあげるだけでも盛りだくさんです。
- 留学に対する相談
- 学校の決定・手配
- 現地教育委員会とのやりとり
- ホームステイの手配
- ビザ申請~取得
- 航空券手配
- 保険の手配
- 留学中の現地でのサポート
もちろんこの中には、自分で手配できるものもたくさんあります。英語が堪能であれば、渡航先の教育委員会とだってやり取りができることもあるし、すべてをご自身で手配される強者もいらっしゃるようです。
でも、英語もできなければ知識もない私たち。おんぶに抱っこで、すべてをお任せできるエージェントを探すことにしたのです。
現地でのサポートを最重要視
私たちが一番重要視したのは、現地でのサポートです。
息子が3年間を過ごすのは、目も手も届かない、物理的に助けてあげることのできない、日本とは7500キロも離れた異国。
本人がどんなに強がっても、まだ15歳。ひとりで判断がつかないこと、できないことだらけです。まだ日本の常識すら習得しきれていない状態なので、信頼のおける大人の存在は必要不可欠です。
そんな心配を、現地サポートの手厚さでかなえてくれたのが、留学エージェント「W」でした。
さらに細かく聞くと、かゆい所に手が届くサポート内容だったのです。
- 最初の到着時の空港までの出迎えや空港から滞在先までの送迎
- 到着後のオリエンテーション
- 現地学校の授業についていくためのサポート
- 銀行口座開設サポート
- 学校やホームステイ先とのコンタクト
- 必要に応じて学校訪問や学校担当者とのミーティングへの同席
- 成績や学校生活全般の相談
- 成績表の翻訳
- ビザ延長手続き
- 緊急時の対応(パスポート紛失・病気やけがの対応)
- 医療機関への同行
- 進路相談
などなど、日本で親がやるべき事柄のサポートをおこなってくれます。
やはり、実際のサポート内容を納得いくまでしっかりと確認することは本当に大切。
実際に渡航した後で聞いてみると、ちょっとしたこと、例えば髪を切りたいんだけどとか、目的地には電車かバスかどちらを使うべきかとか、これが欲しいんだけどどこに行けば手に入るか、とか。日本では当たり前のことを海外だとどう動けばいいかわからないときにすぐに聞ける相手の存在はやはり心強いようでした。
また、これからエージェントの選択をされる方に声を大にして言いたいことは、現地のオフィスがしっかりと稼働しているかどうかを必ず確認してほしいということ。個人的にはエージェント決定の最優先事項にしてもいいと思っています。
この「W」エージェントは、各国の現地にオフィスを構える大手のエージェント。その分費用はかかりますが、現地で頼れる大人がいるということは本人にとっても大きな安心感を得ることができます。
最初に話を聞いたエージェント「B」では、何も知らない私たちに親切丁寧にいろいろと教えていただき本当にお世話になったのですが、安全とサポートを第一優先として考えた結果、エージェント「W」にお願いすることにしたのです。
エージェントによってはこんなトラブルが
後に留学つながりで話をすることになった方々からは、ざっと聞いただけでもこんなトラブルがあったそうです。
- 出発当日の家を出る直前になって学生ビザが下りていないことがわかり、急遽留学が中止になってしまった
- エージェント担当者が変更になったが、前任の方にOKと言われていたことが、実はできないとわかった
- エージェント自体、レアケースについての知識がなく「多分~」を乱用。結果、実情と異なるケースがあった
さらにネットで調べると、いろいろなトラブルも散見されます。
- 留学経験のない担当者のアドバイスで誤った情報が発信された
- 契約するまでの情報と、契約してからの情報に乖離がある
- 聞いていた金額と異なる・含まれるはずの金額が含まれていないなど、金銭的なトラブル
- 情報のアップデートがされておらず、いざ出発したら古い情報でまったく役に立たなかった
などなど。
高額な取引となる留学の契約です。明らかに呼び込みのためだけと思われる、耳当たりのいい情報ばかりを発信している業者も少なからず存在するのも事実。
すべての準備を整えて空港まで行ったのに、担当者が待ち合わせ場所に現れず連絡も取れなくなった・・・なんてことになったら、今後の人生に大きく影響することになりかねません。
少しでも違和感があれば必ず納得いくまで確認し、金額面だけでなく、安全を第一にエージェントを決定するべきと感じます。
質の違いは明らか。エージェントによって言うことが違う!
実際にいくつかの留学エージェントを訪ねましたが、質問に対しての答えがエージェントによって異なることが多々ありました。ある程度は自分の力で見極める必要があります。
見積もりに含まれる内容が違う
見積もりに含まれている内容がエージェントによって全く異なることは当たり前。
全体的にみると安く感じても、必要な金額が見積もりに含まれていない場合が多々あるため、確認が必要です。
「必須ではない(=オプション)」である、例えば現地での保険費用(年間約20万円)など、日本の健康保険の概念のない海外ではやはり必要になるケースも。だったら最初から含めた金額を提示して欲しいですよね。オプションを積み重ねた結果、当初聞いていた金額と大きく離れていくことも。
知っていて不要という判断ができる方ならともかく、それが必要かもという知識さえない私たちにとっては、必要経費をオプションと称して見積もりにいれず、表向き安価な金額に見せかけることは不親切だと感じました。
全体的な金額だけでなく、そこにどの項目が含まれているのかなどもしっかり確認する必要があります。
最新情報が追い付いていない
現地や社会情勢の変化に情報が追い付いていないという印象を受けたエージェントも何社かありました。
特に数年間続いたコロナ禍の情報は、常に情報をアップデートしていないと話になりません。
例えばコロナの影響で必要になった書類などを用意しないで現地に行ってしまった場合、「書類がなきゃダメなものはダメ!」と現地で突っぱねられても、学生で英語が堪能でない彼らにはどうすることもできない・・・なんてこともあり得るわけです。
現地との連絡を密に、常に最新情報を入手できる環境のエージェントを選びたいところ。
現地サポートに日本人がいなくても大丈夫?
何かトラブルが起きたとき、日本の感覚で話せない、ちょっとしたニュアンスが伝わらないもどかしさは学生にとっては大きな障壁になります。
現地サポートがあっても日本人がいない環境だと、やはり日本語しか話せない留学生にとっては壁が厚い。もちろん日本語が堪能な日本人以外の方もいると思いますが、文化の違いというのは避けられないと感じました。
そんなの全く問題じゃないですよ、と断言されるエージェントにも遭遇しましたが、日本の「そんなの当たり前でしょ」という常識が通じない海外では、やはり何でも相談できる日本人現地スタッフがいてくれるとありがたいです。
あとで実感したこと。エージェント決定は超重要だった。
無事に留学を果たし、帰国までのサポートをしてくれるエージェント。息子はそのスタートを切ったばかりですが、早くもエージェントのありがたみを実感しているところです。
例えば、毎月の様子がわかる写真付きの報告書が送られてくること。現地でのトラブルに対応してくれること。そして、羽目を外しすぎたときや危険な行動をしたときに叱ってくれること。
エージェントのありがたみは、何かあったときの対応がすべてです。
いくつか当たった中で最終的にお願いすることにした、エージェント「W」。担当の方は何かあればすぐに連絡を取り合い、不安を残さないようにしてくれます。
無事に留学を実現させた今、エージェント選びが留学の成功のカギといっても過言ではない、と実感しています。