カナダでのスマホはどうする？絶対必要なスマホ契約

カナダ留学の準備を進めていくと、必ず考えなければならないのが「スマホをどうするか」という問題です。
昔と違って、スマホは単なる通信手段を超え、生活のインフラそのもの。学校の情報共有から友人とのつながり、地図や翻訳アプリまで、すべてがスマホに集約されています。

留学にスマホは必須？昔と今の留学事情

留学準備の最初の壁として多くの人が悩むと言われているのが「スマホ契約」。いまや留学生活において、スマホは「なくてはならない」どころか、持っていて当然の道具です。

ひと昔前はどうだったでしょうか。

飛行機を降りた瞬間から、日本語は完全にシャットアウト。空港で待ち合わせをしても、行き違えば国際電話かエアメール。連絡ひとつ取るのも大変でした。

しかし今は違います。

空港に着いた瞬間からLINEで家族に「着いたよ」と知らせることもできるし、ビデオ通話ではまるで同じ空間にいるように顔を見ながら話せます。保護者にとっても安心感は絶大ですし、留学生本人も孤独感を軽減できるでしょう。

ただ一方で、「日本語環境に逃げ込みやすい」という側面もあります。昔のように完全に現地の言葉に囲まれることで鍛えられる環境は少なくなったかもしれません。とはいえ、現代の留学では安全や精神的な支えが最優先。スマホはもはや必須アイテムと言えるでしょう。

カナダでのスマホ契約の選択肢

SIMフリーのスマホを持ち込む

今はほとんどのキャリアでSIMロック解除することができるので、日本で使っているスマホを持ち込み、そのまま現地のSIMカードを入れ替えれば利用可能です。

カナダでは以下のような通信会社があります。

• Rogers（大手でエリア広い）
• Bell（カナダ全土で強い）
• Telus（都市部で人気）
• Freedom Mobile（都市部中心で料金安め）

月額料金は日本よりやや高めで、40〜60カナダドル前後（約4,500〜7,000円）が一般的。データ量によって変動します。少し高めではありますが「無制限通話・SMS付き」が基本なので、安心して使えるメリットもあります。

プリペイドSIMを使う

短期間の留学や契約に不安がある中高生には、プリペイドSIMが安心です。

契約手続きも簡単で、空港やショッピングモールで購入可能。クレジットカードなしでも利用できる点は大きなメリットです。ただし、データ容量を超えると通信が止まってしまうため要注意！！！

まずはプリペイドで様子を見て、その後ポストペイド（後払い）契約に切り替える、という流れもおすすめです。

例えばこちらの「エアトリeSIM」で扱っているeSIMは、5ギガ30日のプランでは8,490円。Wi-Fi環境にいることの多い子どもたちには必要十分かもしれません。30ギガでも14,200円と、都市部で人気のキャリア使用にしては比較的リーズナブルです。

プリペイドSIMは短期留学にはもちろん、下見などで現地へ出向くときや、保護者が訪問するときなどの通信手段としても有用です。頭の片隅にいれておくと、いざというときに慌てずにすみますね。

日本のスマホをローミングで使う

留学向けではありませんが、ドコモ・au・ソフトバンクなどのキャリアで国際ローミングを利用する方法もあります。
しかし、これは旅行や超短期留学、下見などであれば便利ですが、長期滞在には不向き。

理由は単純に高額だからです。1週間で数万円かかるケースもあります。

そのため長期留学の場合は、やはりカナダでの契約が必須になります。

スマホ契約の流れと注意点

留学生本人が未成年の場合、契約の手続きが不安になりますよね。特に中学生や高校生だと「契約」というものに触れたことがないケースがほとんどです。

答えはNo。やはり多くの通信会社では未成年だけでの契約は難しく、保護者や保証人が必要です。

我が家がお世話になった留学エージェント「W」では、現地でスマホ契約の手伝いをしてくれるサービスもありました。もちろん費用がかかりますので、事前に確認しておくと安心です。

現地での契約の流れは以下のようになります。

1. SIMフリー端末を持ち込む
2. 通信会社のショップでプランを選ぶ
3. 契約書にサイン（未成年は保護者やエージェント同席）
4. SIMを入れ替えて設定
5. すぐに利用開始

特に不安なのは「設定」部分。英語での案内に戸惑うこともあるので、エージェントやホストファミリーのサポートを受けられるようにしておきましょう。

実際に我が家が契約したプラン

ここまで「カナダではスマホ契約が必須」と説明してきましたが、実際に我が家ではカナダの通信会社 Telus（テラス） と契約しました。

出発前の日本にいる間に契約し、日本で使っていたSIMロック解除済のスマホをそのまま持ち込んで利用しています。

契約は日本にいながらオンラインで完結するのでカンタン。もちろん、保護者のスマホに入れたアプリから使用状況や請求書内容を確認できたり、プランの変更もできます。

そして最大のメリットは、本人とサポートのLINEをつなぎ、現地でも日本語でサポートが受けられることでした。
実際に、日本からではどうにもならない「アンテナが立ってるのにつながらない」というようなトラブルにも柔軟に対応してもらえました。

Telusの契約プランには以下の種類があります。

データ容量	月額料金
20GB	30カナダドル
75GB	35カナダドル
100GB	40カナダドル
120GB	55カナダドル

最初はホームステイ先や学校でWi-Fiが完備されていると聞いていたので「20GBで十分かな」と思ったのですが……。
よくよく見てみると、5ドルの違いで3倍以上のデータ容量。結局、我が家は75GBを選びました。

実際、Telusでは契約ギガ数を1GBでも超えると、追加1GBごとに15カナダドル（約1,600円） という超高額な料金が発生します。

そして「今月だけちょっと上のプランにしよう」とプラン変更をすると、その都度プラン変更手数料がかかってしまうので、これを避けるためにも、あらかじめ少し余裕を持ったプランを選ぶのが安心です。

現在進行中の留学生活では、やはり外出先でオンラインゲームや動画を見たい場面がときどきあるようで、そうしたシーンを考えると、「ちょっと多め」に契約しておく方が吉だなと実感しています。

日本に一時帰国するときは？

長期留学では夏休みや冬休みに日本へ帰国するケースもあります。カナダでは6月に学年が終わるので、次の学年になる9月までの丸2か月は日本に帰国していました。

このとき、スマホ契約をどうするかも考えておく必要があります。

選択肢1：日本に置いてきたスマホをそのままを使う

日本で使っていたスマホをそのまま日本においておき、現地では新たにスマホを取得する。もともとのSIM入りスマホをそのままにしておけば、帰国時に何も考えずにそのまま使えます。

選択肢2：プリペイドSIMを使う

一時帰国のたびに、日本のプリペイドSIMを利用するのも簡単な手段です。空港やネットで購入可能で、滞在日数に応じて選べます。

選択肢3：デュアルSIM対応スマホで切り替え

最近のスマホは2つ以上のSIMを切り替えて使える「デュアルSIM」対応機種もあります。

最近は物理的なSIMカードだけでなく、eSIM（Embedded-SIM）と呼ばれる端末に組み込むタイプのSIMも一般的になりつつありますよね。

我が家ではまさに、このパターンで運用しています。

カナダSIMと日本のSIMを両方設定しておき、日本では日本のSIMをオンにしてカナダSIMをオフ、カナダではその逆。プロファイルやVPNの設定など多少の手間は発生しますが、料金も抑えられるし、SIMの抜き差しもないので便利に使えています。

我が家はギガを家族で分け合える契約なので、本人が日本不在の間も無駄なく家族で使用できているのでお勧めです。

スマホを通じて広がる留学生活

スマホはただの便利グッズではなく、留学生活そのものを支える基盤です。

家族とのつながり、学校からの情報、交通機関の利用、買い物や支払いまで、すべてに関わってきます。

その分、契約の手間や料金、使い方については事前にきちんと調べて準備することが大切。「現地に着いてからどうにかなるだろう」と思っていると、到着初日から大きな不安を抱えてしまうことになりかねません。

いよいよ留学準備が具体的になってきたら、まずは「スマホ契約」を真っ先にチェックしておくことをおすすめします。

まとめ

我が家の場合、ホームステイ先や学校にWi-Fiが整っている安心感もありつつ、外出先での動画視聴やゲームを考えて、余裕をもたせた75GBプランを選んだのは正解でした。結果的に「少し多めに契約しておく安心感」が、現地生活をスムーズにしてくれているように思います。

カナダでのスマホ契約は、事前にWi-Fi環境の有無や、自分の使い方をイメージしておくことが大切だと感じました。留学生活は日常のちょっとした通信環境の不安を取り除くことで、勉強にも遊びにもより集中できると実感しています。

これから留学準備をされる方にとって、少しでも参考になればうれしいです。