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初めての一人旅、航空券予約と初フライトの正解ルートは?

カナダ移民局より学生ビザの発給許可が下りたことで、ようやくビザ発給手続きに着手できることに。
ホストファミリーも決定し、出発までの準備が本格化してきました。

次のステップは初めての一人旅となる息子の航空券予約です。

いろいろ調べているうちに、今まで知らなかった事実がわかってきました。

この記事を読めばわかること

  • 留学生、航空券はどう選ぶべき?
  • 直行便と経由便、どちらが正解?
  • 荷物はどこまで無料で、どんな点に注意すべき?
  • 初めての海外フライトで不安を最小限にする方法

留学が現実味を帯びてくると、いよいよ「航空券どうする?」という話から逃げられなくなります。とくに 未成年のひとり旅となると、決めることが意外と多く、何を優先すべきか迷ってしまうものです。

わが家も例外ではありませんでした。

目次

いよいよ、最後の調整

学生ビザの発給許可を受け、次に進めることにようやく安堵した4月中旬。ここで留学エージェント「W」の担当者より、次の確認が入りました。

① 出発日および最終カウンセリングの日程
② 航空券を個人手配するか、エージェントに依頼するか

息子の渡航予定は5月中旬。それに合わせ、最終カウンセリングは4月中旬に実施することに。
準備期間はそれほど多くありません。ひとつずつ確実に決めていくしかありませんでした。

航空券予約の決め手|重視すべきこと

息子は幼少期に数回飛行機へ乗っただけで、保安検査もパスポートコントロールも私と手をつないで通過してきた程度。
そんな 15 歳がひとりで国際線に搭乗するわけですから、親としても慎重に選ぶ必要がありました。

まず、悩ましいのが「どの便を使うか」。航空会社、予算、到着時間、乗継の有無……考えるほどに決められないものです。
わが家も航空券選びでは相当悩みました。

直行便は安くなかった

まずは自分たちで探すべく航空券の相場を調べてみると、衝撃を受けたのは 直行便の価格の高さ でした。

電車だって乗り継ぎすると両路線分支払うから高くなるし、飛行機も直行便のほうが安いんじゃない?

ところが、調べてみるとその認識は完全に逆。経由便のほうが圧倒的に安いのです。

実際、ロサンゼルス経由便のほうが直行便の 1/3 程度 で販売されていることさえありました。

調べてみると、経由便の方が安い理由があったのです。

経由便が安い理由
需要の差

直行便はビジネス利用や短期滞在の客から人気が高く、価格が上がりやすい。

航空会社の戦略

経由便は乗り継ぎ空港を経由することで座席回転率を上げ、全体の利用者を増やす狙いがある。

運行コストの調整

遠距離の直行便は燃料費や乗務員コストが割高になりやすいため、価格も高めに設定される。

納得の理由です。航空券比較サイトでは価格の安い順に経由便がずらりと並び、値段だけを見ると魅力的に感じます。

とは言え、息子のように 海外渡航がほぼ初めての未成年者 となれば話は別。

中学卒業程度の英語力で、ロサンゼルスで入国審査を受け、乗り継ぎゲートに移動し、遅延や迷子リスクもある…と考えると、とても現実的ではありません。

往復便のほうが片道便より安くなる

エージェントから航空券について詳細の説明を受けた際「往復として購入したほうが、片道をそれぞれ購入するよりも安くなる運賃タイプがある」とのことでした。

いわゆる往復割引にあたるものですが、復路の期限が12か月以内という制約があったのです。

息子が帰国するのは翌年6月の予定。10年生(高校1年生相当)が修了したあとの夏休みです。

5月出発・翌年6月帰国では復路の使用期限を超えてしまうため、往復割引の恩恵を受けられないことがわかり、 片道チケット を選ばざるを得ませんでした。

LCCとFSCの違いって?

航空会社には、いわゆる格安航空会社(LCC)と、サービスがあらかじめ料金に含まれているフルサービスキャリア(FSC)があります。

同じ「飛行機」でも、料金に含まれるサービスの範囲が大きく異なるため、見た目の運賃だけでは実際の総額がわかりにくいのです。

LCCは運賃が安い代わりに、機内サービスの多くがオプション扱いとなります。ぱっと見の航空券価格は魅力的ですが、必要なものを追加していくと費用が膨らむことがあるのです。

特に留学で渡航する場合は、生活用品や衣類など荷物がどうしても多くなるため、預け荷物を追加するだけで LCC の料金が一気に跳ね上がるケースも少なくありません。

代表的なLCCの特徴
ZIPAIR

預け荷物(23kg)1個で4,000〜6,000円台。
機内食は1,200〜2,000円ほどで、座席指定も有料。

エアアジア

20〜25kgの預け荷物で5,000〜1万円以上になることも。
機内食や飲み物もすべて追加購入が必要です。

ジェットスター

国際線の預け荷物は4,000〜1万円前後。
機内食・座席指定ともに別料金で、荷物が多いと総額が上がりやすい傾向があります。

一方、FSCは多くのサービスが運賃に含まれているため、追加費用の心配がほとんどありません。

代表的なFSCの特徴
ANA・JAL

受託手荷物は23kg×2個まで無料(路線やクラスにより異なる)。
機内食・飲み物・エンタメ・ブランケットの貸し出しなど含まれています。

エアカナダ/ユナイテッドなど北米系FSC

受託手荷物は1〜2個無料のことが多く、長距離便では機内食も含まれています。

こうした差を踏まえると、「どちらが安いか?」だけでなく、実際にかかる総額や快適さなどを含めて考える必要があるとわかってきました。

最終的な決定内容

留学を目的にとした初フライトとなる今回、航空券をエージェントに任せるか、自分で手配するかでしばらく悩みました。
前述のようにネットで調べたところ、確かに個人手配のほうが自由度は高く、比較サイトでも多くの選択肢が見つかります。

しかし、最終的にわかったのは——
エージェントが提示した金額と、自分で調べた金額に大きな差はなかったということ。
ならば、経験や現地との連携を含めたサポートが受けられるほうが安心だと感じ、エージェントに手配を依頼することに決めました。

選んだ航空会社と理由

最終的に手配してもらったのは エアカナダの直行便。
途中の乗り継ぎがなく、現地時間の午前中に到着する便です。

この選択にした理由はとてもシンプルでした。

  • 乗り継ぎがなく、迷うポイントが最小限で済む
  • 現地スタッフやホストファミリーが迎えやすい時間帯の到着
  • 何かトラブルがあっても日中のほうが安全に対応できる

未成年の一人旅では、複雑なルートより「シンプルで確実」な選択が最優先だと実感しました。

また、

・到着時間は何時ごろがベストか?
・現地スタッフとの連携
・ホストファミリーの送迎手配

といった細かい部分も、エージェントによるサポートがあることでスムーズに整いました。

未成年ひとり旅で優先すべきは「価格」よりも「安心」

サーチャージや空港使用税、観光旅客税などを含めると、片道で約23万円。かなりの痛手です。
でも、初めての単独渡航。価格よりも安心を選ぶというのが今回の決め手でした。

出国後の保安検査から搭乗、入国審査、そして現地での出迎えまで、15歳の息子は完全にひとり。心配はありましたが、最小限の不安で済む選択だったと感じています。

空港で迎えてくれるって聞いて、ちょっと安心した

実際に10時間近いフライトを終え、異国の地に降り立った息子がロビーに出てきたとき、そこには 大きく名前を書いたプレートを掲げた現地スタッフとホストファミリーが待っていて、本人もホッとしたようです。

初めての一人旅で大切にしたいこと

未成年者が初めて一人旅をする場合、特に海外では、多少費用がかかっても 安心につながるルートを選ぶことが本当に大切だと実感しました。

航空券の選び方、荷物の準備、現地での出迎え手配など、一つひとつの判断が、子どもと親、双方の安心感に直結します。

金額だけで選ぶのではなく、
「安全性」「利便性」「本人の不安をいかに減らせるか」
これらを重視した選択が、最終的にはもっとも満足度の高い決断につながると感じました。

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