「友達はできるのか」「孤立しないか」・・・高校留学を考えるうえで、人間関係の不安はとても大きいポイントです。
高校留学では、友達作りや人間関係に不安を感じる人がとても多いと聞きます。特に保護者の方にとっては、勉強以上に「学校でうまくやっていけるのか」が気になる部分だと思います。
この記事では、実際の体験をもとに、カナダ高校留学における人間関係のリアルを、できるだけ具体的にお伝えします。
友達はできる?最初のリアルな状況
カナダという国は、多種多様な人種が混在する多文化社会。
地元の公立高校に通う現地の生徒たちは、それぞれの国の歴史や文化、価値観の違いなどに普段から触れています。
息子が通う高校も例外ではなく、留学生はただの異人種の学生。それ以上でも以下でもなく、特別扱いをされることもなかったそうです。
それでも、大きくそびえたつのが言葉の壁。
悪気なく英語で話しかけられても、「???」といった反応を続けていると「話通じない、めんどくせー」となることは容易に想像がつきます。
そのため、高校に入学してすぐに、最初から仲の良い現地の友達ができるケースは多くありません。
息子の通う高校には別の留学エージェントから来た日本人が数人いたため、やはり最初の数週間は情報交換がてら日本人同士で固まることも多かったと言います。
ただ、この期間はほとんどの留学生が通る“普通の過程”です。
どうやって友達ができていくのか
少しずつ変わっていくきっかけは、意外とシンプルです。
- 同じ授業を受けている人と自然に会話する
- グループワークで議論する
- 部活や体育の授業で一緒に体を動かす
カナダの高校では、授業内でのやり取りが多いため、自然に会話が発生する環境があります。
現地生も「留学生であること」に慣れているため、思っているよりもフラットに接してくれるケースが多いです。
息子も、授業のグループワークをきっかけに少しずつ会話が増え、気づけば一緒に行動するメンバーができていったそうです。
自分からほんの少しだけ話しかけるだけでも、きっかけになることが多いです。
孤立することはある?
ゼロではありませんが、「完全に孤立し続ける」ケースは息子の周りではなかったようです。
ただ実際は、日本人が少ない環境であればあるほど、最初の1〜3ヶ月はほとんど一人で過ごす留学生も少なくないと聞きます。
もちろん性格的な理由も大いにあるとは思いますが、一番大切なことは、
困ったことが起きた時に、声をあげることができるかどうか
ということ。
例えば、以下のような時「ちょっと聞けば解決する」のに、その一言が出ないことで、実際にじわっと孤立につながっていったケースもあったそうです。
- 授業を受けているときに先生の話が速すぎて、どのページを見ればわからないとき。
- グループワークのときに話し合いの流れで役割分担が決まってしまい、自分が何をすればいいのか分からないとき。
- 課題の提出方法や締切の細かいルールが理解しきれていないのに、みんなは分かっている前提で話が進んでいるとき。
海外では、黙って待っていても状況は動かない。分からないことは自分から聞き、行動していく姿勢が求められる。
ただ、そのスタイルが合うかどうかは人それぞれ。わかっていても、なかなか難しいことも事実です。
この時期に大切なのは、無理に溶け込もうとしすぎないことです。
焦って自分を作るよりも、少しずつ関係を築いていく方が、結果的に長く続く人間関係につながります。
日本との人間関係の違い
カナダと日本では、人との距離感に大きな違いがあります。
距離感がフラット
上下関係があまりなく、先生やクラスメイトとも対等に話す雰囲気があります。先生だからといって一方的に従うのではなく、意見を伝えることが自然と求められます。
クラスメイト同士も上下ではなく横の関係で、気軽に話しかける雰囲気があり、その分、自分から関わろうとする姿勢がないと関係は始まりにくいともいえます。
「来るものは拒まず、去る者は追わず」。そしてこれは海外に限ることではありませんが「来ないものにはあえてこちらからは近寄らず」という側面もあるかもしれません。
深くなるまでに時間がかかる
すぐに親友になるというより、少しずつ関係が深まっていくイメージです。
最初から距離が近いわけではなく、表面的な会話からゆっくり関係が築かれていきます。何度も顔を合わせたり会話を重ねる中で、少しずつ信頼が生まれていきます。
焦って距離を縮めようとするより、時間をかけることが前提の人間関係です。
多様性が当たり前
「多様性」が普通として受け入れられていて、育ってきた文化や価値観が違うのは当然、という前提で人と接します。そのため「自分と違う考え方」も否定されにくく、尊重されやすい環境です。
一方で、自分の意見を持ち、言葉にすることがより重要になります。
「何を考えているのか」を伝えなければ、存在していないのと同じになってしまいます。「黙っていても察してもらう」ことは求められず、自分の立場や価値観を言葉で示す必要があります。
さまざまな考え方に触れる中で、対話を通じてお互いの理解が少しずつ深まっていき、そうした経験が、子ども自身の考えや軸を自然と育ててくれるのではないかと思います。
保護者として感じたポイント
やはり友達ができないせいで孤立してしまうのは避けたいと思うのが親心。
カナダでの生活の核となるといっても過言ではないと言える「友達作り」に関しては、親としては一番気になるところでした。
最初は全員不安
これは避けられない部分ですが、日本の高校でも「はじめまして」は同じこと。
言葉の壁はもちろんですが、大切なのは「関わりを持つ勇気」です。多くの場合は時間とともに解消されていきます。
学校の環境が助けてくれる
グループワークなどの授業の仕組みや体育などで体を動かす環境が、人間関係を作るきっかけになります。
特に言葉のいらないスポーツや音楽などは自然と話すきっかけになるそうです。
息子の場合、美術の授業で日本のアニメ「ワンピース」を参考にしたことで、輪が広がったことがあると話していたこともあります。

無理に合わせる必要はない
留学生は日本人以外にもたくさんいます。
特に息子は韓国の留学生と仲良くなり、お互いにつたない英語で会話したり、時には韓国語と日本語を教えあったりして交流を深めたそう。学校外でも、一緒に韓国料理を食べに行くこともあったとか。
最初から、地元で過ごしてきた現地生と馴染んでいけるわけがありません。
自分に合う関係を少しずつ見つけていくことが大切だと感じました。
まとめ
カナダ高校留学の人間関係は、最初からうまくいくわけではありません。
むしろ、最初は戸惑いや孤独を感じることの方が自然です。
ただ、学校の環境や日々の生活の中で少しずつ関係が生まれ、気づけば「居場所」ができていきます。
留学という特別な環境の中で築かれる人間関係は、時間はかかるものの、その分深く残る経験になると感じています。
自然な友達関係が生まれるのは、まずは学校生活の中。こちらで留学中の一日の流れや学校の雰囲気なども記事にしているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。





