留学というと英語や学校生活に目が向きがちですが、実際に現地で生活を始めると、人間関係に関する悩みや気づきも少なくありません。
特に高校留学の場合、毎日を共にする友達やホームステイ先での出会いは、生活そのものに大きな影響を与えます。
息子もカナダでの生活を通してさまざまな友人関係を経験しているようで、最初は頻繁に一緒に行動していた友達と自然に距離ができたり、ホームステイ環境の違いによって交友関係が大きく変わったりすることもありました。

このブログは、日本の中学卒業後にカナダの公立高校へ留学した息子の、卒業を目指す奮闘の実体験を保護者目線で記録しています。
今回は、カナダ高校留学で実際に感じた友人関係のリアルについて、親目線でまとめてみたいと思います。
カナダ高校留学で最初にできる友達は「同じ立場の留学生」


最初は留学生同士で自然と仲良くなる
留学生活では、最初に友達になるのは同じ留学生であることが多いようです。
授業や昼休み、放課後の時間を共に過ごし、お互いに片言の英語で話をしたり、お互い自国の言葉を教えあったりしながら、自然と友達の輪が広がっていきました。
息子が送ってくれた留学当初の写真を見ると、同じアジア圏から来た留学生たちと一緒に行動するケースが多かったことがよくわかります。
英語が母語ではないことや、慣れない環境で生活していることなど、共通点が多いことが要因の一つと言えそうです。
最初にできた友達がずっと続くとは限らない
留学生活が落ち着いてくると人間関係にも変化が出てきます。
最初は毎日のように一緒にいた友達でも、少しずつ行動を共にしなくなることがあります。
これは喧嘩やトラブルがあったというよりも、一緒に過ごす中で、お互いの考え方や生活スタイルの違いが見えてくるからかもしれません。
実際に息子も、当初よく一緒に行動していた友人たちと自然に距離ができていきました。
友人関係が変化する背景にある「価値観の違い」


一緒に過ごすほど見えてくる違い
留学生活では、国籍の違いよりも価値観の違いを感じる場面が多いようです。
例えば、
- お金の使い方
- 時間に対する感覚
- 約束の考え方
- 勉強や将来への向き合い方
などは、国籍にかかわらず、人によってかなり異なります。そこに文化や生活スタイルの違いが出てくると、さらに違和感は加速していったと言います。
息子も、一緒に過ごす時間が増えるにつれて、自分とは考え方が違うと感じる場面が増えていったそうです。
ただ、それはどちらが正しいという話ではありません。
日本で育った息子にも当たり前だと思っている価値観がありますし、相手には相手の当たり前があります。
留学生活では、そうした違いに触れる機会が非常に多くあります。
結果として、無理に付き合い続けるのではなく、自然と距離感を調整していくことも選択肢のひとつなのだと感じました。
友達選びも留学生活の学びの一つ
親としては「せっかく日本人以外の友達ができたのだから仲良くしてほしい、できれば留学生活が終わっても続くような交流を深めてほしい」と思ってしまいます。
でも息子の話を聞いていると、人間関係もまた留学の学びの一つなのだと感じます。
誰と付き合うか、どんな環境に身を置くか。
それを自分で考える力も、留学で得られる経験なのかもしれません。
ホームステイ環境によっても交友関係は大きく変わる
ホームステイと一言で言っても、その環境は本当にさまざまです。
息子の友人がお世話になっていた家庭の中には、広い家で10人近い留学生を受け入れているところもあったそうです。そこでは友達を家に呼ぶことも比較的自由で、留学生同士の交流も盛んだったと聞いています。
一方で、息子がお世話になっていたホームステイ先は比較的ルールがしっかりしている家庭でした。友達を家に呼ぶことは認められておらず、生活面でも一定の決まりがありました。
そのため息子自身は、友達のホームステイ先へ遊びに行ったり泊まりに行ったりすることはあっても、自分のステイ先へ友達を招くことはできませんでした。
また、友人宅で開かれるパーティに招待されたこともあり、自由な環境を少しうらやましく感じる場面もあったようです。
もしかしたら、当時は、自分のステイ先を少し窮屈に感じていたかもしれません。
ただ、高校生からすると魅力的に見える「自由な環境」が、必ずしも良い環境とは限りません。
自由度が高いということは、それだけ自己管理が求められるということでもあります。自由に過ごした結果に対する責任まで、誰かが代わりに負ってくれるわけではありません。
実際に息子の周囲でも、ホームステイ先のルールを巡ってトラブルになるケースはあったようです。各家庭の方針や管理体制によって、留学生活の過ごし方や交友関係は大きく変わるのだと感じました。
振り返ってみると、留学中は「誰と付き合うか」だけでなく、「どんな環境で生活するか」も同じくらい重要だったように思います。
息子自身も数回のホームステイ変更を経験しましたが、家庭ごとにルールや雰囲気、ホストとの距離感はまったく異なっていました。それぞれの家庭に特色があり、そうした環境の違いも留学生活の一部だったように思います。
ホームステイ変更の経緯や、それぞれの家庭で感じた違いについては、こちらの記事で詳しくまとめています。


留学生が知っておきたい「強制帰国につながるルール違反」
大麻は合法でも留学生には一切関係のない話
カナダのBC州では、大麻は一定の条件のもとで合法とされています。
実際に私たち保護者がバンクーバーを訪れた際にも、街の中でそれらしいにおいを感じることがあり、日本との感覚の違いを強く感じました。
ただし重要なのは、「合法」という言葉の意味です。BC州では19歳以上が対象であり、高校生など未成年の使用や所持は当然ながら違法です。
つまり、留学生である高校生にはそもそも関係のない世界です。
それでも現地の学校生活の中では、大麻が身近なものとして話題に上ることがあると聞きます。現地の生徒にとっては、日本でいうタバコに近い感覚に見えているのかもしれません。
そのため、誘われる場面がまったくないとは言い切れません。息子が通う高校でも、軽いノリで話が出たこともあるそうです。
しかし留学生にとっては、その一線は絶対に越えてはいけないものです。たとえ冗談でも、興味本位でも、「断る」以外の選択肢はありません。
実際に息子の周囲でも、その判断を誤ったことで問題になり、強制帰国になったケースがあったと聞いています。
「合法だから大丈夫」という感覚は通用しません。
むしろ留学生だからこそ、現地の空気に流されず、どこまでが自分に許されているのかを明確に意識して行動する必要があると感じます。
異性を無断で部屋に入れることも重大なルール違反
ホームステイ生活では、異性との距離感や部屋の扱いについて、家庭ごとに明確なルールが設けられていることが多いです。
たとえば以下のようなルールは、珍しいものではありません。
- 自分の部屋に異性を入れてはいけない
- ドアは開けておく
- 一定時間以降の立ち入りは禁止
日本の感覚からすると少し厳しく感じるかもしれませんが、これは文化というより「安全管理」として扱われています。
一方で、現地の高校生活では、そのあたりの感覚が日本とはかなり異なる場面もあるようです。友人同士の距離が近く、軽い気持ちで部屋に入ったり出たりすることも、日常の延長として起こり得ると聞きます。
ただし、ここでも留学生は別です。
ホームステイは「住まわせてもらっている生活」であり、学校生活以上に家庭のルールが優先されます。どれだけ周囲が軽い雰囲気だったとしても、その場の空気に合わせて行動してしまうことはできません。
実際に、異性を無断で部屋に入れたことが問題となり、結果的に強制帰国につながったケースもあったそう。
本人に悪気がなかったとしても、「知らなかった」「みんなやっていた」という理由は通用しません。一度ルールを越えてしまえば、その先の留学生活そのものが続けられなくなる可能性があります。
このあたりは、日本で事前に想像している以上にシビアな部分だと感じました。
留学中は、英語力や学力以上に、「どこまでが許されている行動なのか」を自分で判断し続ける必要があります。特にホームステイ生活では、その線引きを曖昧にしたまま過ごすことが一番危険なのかもしれません。
まとめ|友人関係もまた留学で学ぶ大切な経験だった
留学前は、
「授業についていけるだろうか」
「英語が通じるだろうか」
そんなことばかり心配していました。
でも実際に留学生活が始まった今、少し違う視点で息子を見ています。
もしかすると、親が本当に心配しているのは英語力よりも判断力なのかもしれません。
英語が苦手なら勉強すればいい。成績が思うように伸びなくても、努力次第である程度は取り返すことができます。
一方で、人間関係の中でどんな価値観に触れ、どんな判断をするかは、その後の留学生活そのものに大きく影響します。
実際に息子も、最初に仲良くなった友達と自然に距離ができたり、ホームステイ環境の違いによって交友関係が変わったりする経験をしてきました。
また、周囲では大麻やホームステイのルール違反によって、途中で帰国することになった留学生の話も耳にしました。
ルール違反や軽率な行動は、一度の判断ミスで取り返しがつかなくなることがあります。
特に高校生は、その場の雰囲気や友達との関係、興味本位で判断してしまうことも少なくありません。
だからこそ、「みんながやっているかどうか」ではなく、「自分は留学生としてどう行動すべきか」を考える力が求められるのだと思います。
- 何が禁止されているのか
- なぜそのルールがあるのか
息子も含め、留学中の子どもたちは日々こうした判断を迫られています。
親としては、自由に挑戦しながら成長してほしいという気持ちと同時に、取り返しのつかない失敗だけは避けてほしいという思いもあり、その間で複雑な気持ちで見守ることになります。
友達との出会いも、価値観の違いも、時には距離ができることも含めて、すべてが留学だからこそ得られる経験です。
今回の記事が、これから高校留学を考えているご家庭にとって、友人関係だけでなく「海外生活での判断力」という視点を持つきっかけになればうれしく思います。



